研修日記 自立訓練・就労支援 (あいりん)
~365日 動物のお世話~
7月6日、あいりん研修。
あいりんは、雲仙地区の拠点「LOCAL STATION CIRCLE(ローカルステーションサークル)」内にある、自立訓練と、就労継続支援B型の事業所。
利用者さんのほとんどが罪を犯した障がい者。南高愛隣会の、同じく罪を犯した障がい者を相談支援する「長崎県地域生活定着支援センター」と、更生保護施設「雲仙・虹」と連携している。
利用者は、近くのグループホームに住み、朝から鶏舎・牛舎に立ち寄り、動物たちの世話をする。その後、朝礼に参加し、午前は犯罪防止学習(今日のテーマは「ゲーム依存」)、午後は施設の環境整備(草取りなど)と、再び鶏舎・牛舎で動物の世話をして、終礼、帰宅というスケジュール。
あいりんの特徴は何といっても、牛や鶏の飼育に力を入れているところ。365日、休みなく世話をしている。
鶏が苦手な私。「鶏の世話をするの怖くないですか?」思わず聞いてしまった。
「最初は怖かったけど」
「最初の3か月は突っつかれて痛かった」
「慣れたら大丈夫ですよ」
慣れてくると、だんだんと愛着が湧いてくるらしい。
牛舎のほうに行くと、牛の餌である発酵させた牧草の匂いが鼻につく。
毎朝9時と、夕方4時に欠かさず餌をあげているという。中には、品評会に出るほどの立派な牛もいる。
中くらいの大きさの牛には、藁を少し柔らかくさせたものを食べさせる。
利用者さんと職員が今、一番かわいがっているというこの2頭の双子の子牛。
目がクリクリして、つやつやした黒い毛並みが愛らしい。
哺乳瓶の形をした大きなボトルでミルクをあげようとすると、1頭はすぐ飲み始めたけれど、もう1頭は警戒したのか、逃げ回っている。
「こっちこっち」
「おいでおいで」
利用者さんたちが必死に呼びかけた甲斐があり、ボトルに口をつけると、ゴクゴクゴクゴクゴクと、猛烈な勢いで飲み始めた。
ミルクを飲む子牛を、皆が優しく見守っている。