私たちの話2022 / 09 / 08

~現場研修を終えて~

5月から7月にかけて、約3か月に及ぶ現場研修が終わりました。

同じ南高愛隣会の事業所とは思えないほど、これまで訪れたどの事業所にもそれぞれのカラーがあり、職員の熱意があり、一日一日がとても新鮮で、刺激的でした。

利用者さんは皆、似たような障がいを持っているように見えますが、もちろん一人一人違う人間です。

この人は何が得意で、何が好きなんだろう、何が苦手で、どんなふうにして今まで生きてきたんだろう、と行く先々の利用者さんと出会う度に考えさせられます

 

これまで、障がい福祉のお仕事に対して、職員が支援する側で、利用者さんが支援される側という、一方的なイメージを持っていました。しかし、そうではなく、こちらも利用者さんから与えられるものや、見習いたいことがたくさんあることに気づきます。

例えばある事業所で、帰りの送迎の車を待っている利用者さんが、一日の業務をほとんど終えた私に、「〇〇さん、お疲れ様」と柔らかい笑顔で声をかけてくれました。

たった一言ですが、そのとき、その言葉がスーッと胸に入ってきて、とても心が安らぎました。

障がいのある方は(という言い方はあまりしたくありませんが)、いつも噓偽りのない態度で私たち職員に接してくれます。

好きなことや仕事にはものすごい集中力で取り組み、また、嫌なことが起こると、全力で拒否します。それはそれで大変なこともたくさんありますが、常に自然体でふるまう姿に、自分でも驚くほど、心が和む瞬間があります。

障がいのあるなしに関わらず、すべての人が自分らしくいて、それを周囲も認め合うことができると、より多くの人が、楽しい人生を送れるのではないかなと思います。

 

今後は、南高愛隣会の事業内容や、職員の仕事に対する様々な思いを伝える側の仕事をしていきます。

現場研修で多くの職員や利用者さんと交流した経験は、きっとこれからの仕事を進める上での軸となります。

そんな貴重な3か月でした。

ありがとうございました。