私たちの話2023 / 09 / 26

3DAYSインターンシップを開催しました!!

9月5日(火)~9月7日(木)、3DAYSインターンシップ(リアル)を開催しました。

心理や福祉を学ぶ関東、九州の大学生4名(3年生2名、4年生2名)が参加しました。

1日目の最初は、法人が設立された当時(1977年)の入所施設の見学です。措置制度から、利用者主体でサービスが受けられるようになった現在への変遷が見て取れます。

雲仙市瑞穂町の山をどんどん上っていき、古びた建物に入ると、小さな部屋がいくつも並んでいます。

「狭い」「部屋がいっぱいある」

「何人住んでいたと思いますか?」

「3人?」

「4人です。」

6畳に4人では個人のスペースや自由がほとんどなく、また山の上にあり、もしも事故が起こったときなど、救急車を呼ぶのも大変な環境です。

ここは、そんな施設での生活を当たり前にせず、少しずつ地域でのグループホーム生活に向けて訓練をしていた場所です。

昼間にしっかり体を動かし、夜はぐっすり眠る、という健康的な生活が送れるようにしました。

‘‘当たり前’’を当たり前にせず、時代の流れとともに利用者の「~したい」に向き合い、そのために新しい制度を作っていくことは、南高愛隣会の礎になっています。

次は瑞宝太鼓の見学です。

障がいのある方の「働く」とは、、、

「みなさんこんにちは!瑞宝太鼓です!」

瑞宝太鼓は、もともと学校の余暇サークルとして始まりましたが、「仕事として太鼓を叩きたい」という夢を叶えるため、プロとしての活動をスタートさせました。

演奏していただいたのは、「打楽(だがく)」

「一発目の大太鼓の振動が情熱的でかっこよかった」

「趣味を職業に変えたところがすごい」

「他にも色々な楽器がある中で、どうして太鼓を選んだのですか」

演奏後、瑞宝太鼓メンバーと一緒に和太鼓体験をして、たくさん触れ合うことができました。

次はグループホーム(池田住宅北・ふるえホーム)の見学に行きました。

グループホームは、利用者の暮らす家です。

特に重度の障がいのある方は、集団で生活していますが、それぞれ個人の部屋があります。

壁にはハウステンボスに外出した時の写真や、絵手紙クラブで作成した季節の野菜を描いた絵手紙が飾られています。

「利用者一人一人の好きなことを尊重して生活している」

「意外ときれいで、個室があることにびっくり」

「深く関わるけど、(あくまで利用者1人の時間も大切にする)関わらない支援が理想なのではないか」

と、いろいろな意見が出てきました。

2日目の午前中は、罪に問われた障がい者・高齢者の支援を行う長崎県地域生活定着支援センター、更生保護施設 雲仙・虹、あいりんの職員からお話を聞きました。

長崎定着ではアセスメントや次なる福祉サービスにつなげるための面談を行い、雲仙・虹では、一時的な住居としての役割、あいりんでは仕事を通して社会とつながることを支援しています。

「(いずれ)手は放すけど、目は放さない」ことを大切にし、何かあったときにいつでも相談できる場所を目指しています。

神奈川県出身の学生は、「必要性が高い分野なのに、支援をしている団体が少ない」と話します。健常者でさえ生きるのが難しい時代に、ましてや障がいのある人が生きるのは、もっと大変です。

どんな方も地域で受け入れられるような体制つくりが重要だと学びました。

午後は、雲仙市愛野町の民間学童「PARKすくーるくろす」にて児童と触れ合いました。

「今日は、大学生のお兄さん、お姉さんと遊びます」職員が紹介すると、

一斉に、児童が「わー」と学生のもとへ集まってきます。

残暑の炎天下を物ともせず、30分以上、外で鬼ごっこを始めます。

鬼ごっこが終わると、宿題の時間です。

「先生、違う問題出たよ」

「先生、これ見て」

「待って、すぐ行くね」

先生、先生と次から次に呼びかけられます。

「1人1人の個性やペースも異なる中、職員1人で見て回るのは大変。」

「学童で過ごすだけでなく、親との交流も大切ではないか。」

職員の大変さや、家族、地域全体で子どもを見守ることの大切さを身に染みて感じました。

一方、すくーるくろすの上にある、放課後等デイサービス「PARKすくすく」では、画用紙で作った魚に磁石をつけて、魚釣りをしました。

大学生と児童で競い合います。

「もう6匹も釣った」

 

3日目の最終日は、CAREER PORT ほんまちにて、地域福祉についてのお話を聞いた後、生活介護事業所、放課後等デイサービスで働く若手職員(3名)との座談会を行いました。

始めましての人同士で最初は緊張しましたが、徐々に打ち解けていき、積極的に質問をいただきました。

学生→「1日のスケジュールを教えてください」

若手職員→「朝、利用者の家まで迎えに行き、それから午前の活動、昼食、午後の活動、そして夕方になるとまた家まで送り届けます。午前の活動では、近くの広場まで歩行に行き、午後の活動はドライブなどをしています。」

 

法人の中に入り、そこで働く職員と話ができることは、学生でなければ、そうそうできることではありません。

インターンシップに参加できることは学生の特権です。

ぜひ、この3日間で見たこと、聞いたこと、気づいたことを周りの友人や家族にお話し、障がいのある方が今後より生きやすくなるような社会作りに一緒に関わっていければと思います。

3日間、ご参加いただき、本当にありがとうございました!